残暑に涼むサイコ・サスペンス！ レミング ２００８ １３３

レミング　（２００５）

Review
レミングとは，北欧に生息する数年置きに爆発的に繁殖しては，海や川を脇見も振らず行進そのまま入水自殺をかまして適正な個体数に戻すと言われている，ハムスター似の小動物です。実際のところは，原因不明らしいですが，１０年位前に，世界的に流行ったパズルゲームでもお馴染みです。

その，自殺ネズミが台所の排水管に，ずっぽり詰まって水が流れないという異常な状況下で始まりますが，詰まってるレミングが，排水にまみれた影響か薄汚れた未知の生物に見えて，しかも翌朝に，かろうじて生きてることが判明したのでもしや，エイリアンおちかと思い不安度MAXでしたが…

引っ張った割には，関わりが浅くてネズミ要らないやってムードであります。
見つかった家で登場人物が自殺することから，自殺ネズミと引っ掛けたタイトルなのでしょうか？

シャーロット・ランプリングが，仮面夫婦で，既に崩壊状態の社長夫人を演じてますが，はっきり言って心霊写真よりも，怖い顔立ちで背筋が凍り付きましたよ～
招かれた家で夫ポラックにワインをぶちまける，飲む手間が省けるってものでサービス精神旺盛でしたよ。

いつもながら，意地悪婆さん役が板についてます。さらに恐ろしいのが，『好きにして，何をしてもいいのよ』などと他人の夫を誘惑するシーン。セクシーというよりも強迫に近いです。決して熟女だからって訳じゃなく，表情とかが凄くてとても無理ですよ。観てもらえばニュアンスが伝わるかと思います。

対するは，シャルロット・ゲンズプール【恋愛睡眠のすすめ】に出演してますが，それほど美人でもなければ，あまり特徴がないような印象ですが，どこにでも居るような雰囲気はリアリティを感じられます。彼女は，IT企業であるポラック社長の会社に引き抜かれた優秀な夫を支える貞淑な妻。それでも，売られた喧嘩は買うタイプみたいで切れると怖そう。

中盤からラストに掛けての女性特有の，ただならぬ恨みと，目的を果たす執念深さ，在りし日を取り戻そうとする夫が，状況を悟りきらずにもがく姿には同情しました。突然に妻の性格が，１８０度変わって，しまったら誰でも戸惑いますよね。

まずまずのサイコ・サスペンスでした。シャーロット・ランプリングを見たい人には，お勧めします！





↑この場面ですね。恐怖の誘惑シーン！，まんざらでもない夫に涙(;´Д`)ﾉ

私的評価
ordinary

お帰りは，こちらから(-` )ノ　全て別窓にしましたのでヨロシク☆　

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STORY
有能なエンジニアのアランとその妻のベネディクトは、郊外の閑静な住宅街に居を構える理想的なカップルだ。将来有望な夫とよく出来た専業主婦との落ち着いた暮らしは何物にも乱されないように思われた。ある晩アランの上司リシャールを夕食に招待した二人はそこでリシャールの妻アリスと出会う。和やかな晩餐の席で夫を執拗に攻撃し、ベネディクトに挑発的な言葉を投げかけるアリスのあまりに過激な態度に動揺する二人。そしてその夜のことだった、ハムスターに似た奇妙なねずみ、レミングを台所で捕獲したのは。ある程度以上繁殖すると海に飛び込み集団自殺すると言われている、この北欧の動物が何故このフランスの片田舎に?その夜を境に二人の生活は静かに崩壊し始める。

CAST
ドミニク・モル　監督

ジル・マルシャン
ドミニク・モル 　　　脚本

シャルロット・ゲンズブール （ベネディクト）
シャーロット・ランプリング （アリス）
ローラン・リュカ （アラン）
アンドレ・デュソリエ （ポロック社長）

原題　LEMMING　上映時間　１２９分
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