13F
Review 【マルコヴィッチの穴】+【マトリックス】といった具合でしょうか?
文句なしの傑作ですね。SF基調のサスペンスで登場人物が少ない割りに味があります。他人の意思そっちのけで一時的にしろ体を乗っ取るなんて傍迷惑な話ですが,何と言っても幼い頃から長きに渡り描いていた妄想を映像化してくれたのだから最高です。
【マトリックス】もいい線を突いてたんですが,続編・続々編と重ねる内に,大事なテーマを置き忘れてしまったようですが,
現実だと思っていた世界が,全て仮想で本当の現実は,外にある
この設定を,いつもマトリックス以前から,頭の片隅で,グルグル妄想してました。
例えば,僕等は上の世界の住人の操り人形+αの存在で上の世界の住人は,運命という名の下にチェスの駒のように導いて行くんです。プレイヤーである上の世界の住人が,ログインしてない時には+αとしてファジー機能で動く許可が下りるんですが,大勢を覆すような行動は,無意識の内に制限されシャットアウトされる。あくまでも最終決断は,プレイヤーである上の世界の住人。もちろん彼等にもコミュニティーが,あってこんな会話があるのかも?
息子『ねぇこの個体は,顔もパッとしないし,このステータス見てよ,レベルが上がっても成長率が,最悪でパラメーター上がらないからIQも低いままで,将来ろくな仕事にありつけないよ。この個体を消滅させて新しい個体にしたいんだけど?』
父親『何を馬鹿な事を言ってるんだ,この個体は,お前の能力や外見をスキャンして仮想空間に体現したプログラム何だぞ,良く見て見ろ顔立ちなど瓜二つじゃないか。大体この個体のプログラムは,200万もしたんだぞ。』
息子『たかだか200万でしょう。友達は,オプションで個体に整形やらドーピングをかまして総額2000万のセレブ個体を作って接続してるのに,カスタマイズを一つもしてない個体なんて要らないし仮想空間に接続する気もおきないよ』
父親『しょうがないだろ,現実世界での犯罪低下の為に1人一体の個体を持ちストレスを発散することが法律で義務付けられてるんだ。カスタマイズは,金持ちの道楽だ,我が家には金がないんだ,その個体で我慢するんだな。能力が上がらなくても捨てたものじゃないぞ,仮想空間で恋でもしてみろ。』
息子『恋愛するにも金がかかるんだよ』父親『仮想空間の1日は,現実の10分だ働いて金を稼げ,今のお前の3代目の個体は,丁度働き盛りだろ,仮想空間で汗水たらしなさい。金は,現実世界とリンクするんだから次の個体の購入費用にもなるし無駄遣いは,慎めよ。』
息子『くそっ結局は,ストレス社会じゃないか。こうなったら大事件を巻き起こして三面記事デビューを果たしてやる』
父親『やけを起こして馬鹿な事を考えるなよ。個体殺人は,その個体が,生涯に渡って稼ぐ金を計算され支払う事になるんだ一瞬で破滅するぞ。ストレスを減らすにも枠組みがいるんだよ。』
息子『やれやれ不自由なものだ,まるで金の奴隷だね』
なんて会話が,どこの家庭でも流れたりしてますが実は…
更に上の階層の住人が,存在して彼等を見渡して
『仮想空間の住人が枠組みとはね』なんて
せせら笑ってるんだけど
実は
『神にでもなったつもりなのかな?この阿呆は』…みたいに永遠に続いていく。
こんな他愛ない妄想したことありませんか?
【13F】は,この要素一本に絞って2時間以内でまとめた点が凄いですね。傑作です!
貴方が,今まで選んだ行動は,本当に貴方自身の意思ですか?




私的評価
marvelous
STORYコンピューター・ソフトの開発者ホールは、仮想空間を創造、コンピューター内に1937年のロサンゼルスを再現しようとしていた。だがボスのフラーが殺され、容疑者となったホールには、アリバイが無いどころか、犯行時間の記憶自体を失い、彼の部屋には血のついたシャツが残されていた。事件の真相を追ううちに1937年と現在にパラレル・ワールドが存在し、そこで危険な二重生活が展開されていることを知る。過去と現在が“13F”で交錯、そして自分の存在そのものさえ疑わざるを得なくなる…
CASTジョセフ・ラスナック 監督
ダニエル・ガロイー 脚本
クレイグ・ビアーコ (ホール・ファーガーソン)
グレッチェン・モル (ナターシャ・ジェイン)
ヴィンセント・ドノフリオ (ホイットニー・アシュトン)
アーミン・ミューラー=スタール (フラー・グリアソン)
デニス・ヘイスバート (マクベイン刑事)
原題 THE THIRTEENTH FLOOR 上映時間 100分
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