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病んでるから許される物でもない スパイダー/少年は蜘蛛にキスをする 2008 090
スパイダー/少年は蜘蛛にキスをする Review レイフ・ファインズが,精神的に病んだ人役を見事にこなしてます。しかしあの状態では,まだまだ廃人同様で退院許可が出るとは,思えない状態なんだけど。【イングリッシュ・ペイシェント】もそうですが,レイフは病人演じるのが得意かも。だが,究極的に眠気を誘う演技なのも否定は,出来ないと思いますね。
レイフ・ファインズ演じるスパイダーが幼少期の辛い記憶の糸を手繰り寄せるように,さまよい歩くのですが,人間の記憶などは,実に曖昧で簡単に造り上げたり,都合の良い現実にすげ替えたりして逃げ道を探し歩むものなのかも。しかしスパイダーには,同情する余地は,あまり感じられなかった。父母が,仲違いをしていた時期は,合ったにせよ。それは,どこの家庭でも,有り得る話でスパイダーの場合は,先天的に心の病にかかりやすい性質で父親と距離を置いていた母親が,急速に寄りを戻したことにより寵愛を失ったと勘違いで先走り記憶をねじ曲げ,大義名分を作ったに過ぎない哀れなマザコンの勘違い坊やに思えてしょうが無かった。
現在,繰り返される凶悪事件もスパイダーの様な感情や記憶のもつれを理性や自制心で修正出来ないタイプの人間なのでは?
ラストで,スパイダーは,結果的に戻ることになっても,過去を補正できた事により救済されそう。
それにしても,サスペンスとして見ると蜘蛛の巣を連想させる,あの仕掛けでは,偶然性がかなり必要で無理そう。一家心中を狙ったのかな?
私的評価so-so STORY ロンドンのある駅に、スパイダーと呼ばれる男、デニス・クレッグ(レイフ・ファインズ)が降り立つ。彼が向かったのは、心療施設を退院した患者を預かる施設。ウィルキンソン夫人(リン・レッドグレーヴ)に迎えられたスパイダーは、まもなく少年時代の記憶をたぐり寄せていく。母親(ミランダ・リチャードソン)と幼い自分(ブラッドリー・ホール)がいる部屋の中。やがて少年は、母親と仲がいいはずの父親(ガブリエル・バーン)が娼婦イヴォンヌ(ミランダ・リチャードソン)とあいびきし、母親をスコップで殴殺する姿を目撃してしまう。
CAST デヴィッド・クローネンバーグ 監督
パトリック・マグラア 原作
パトリック・マグラア
デヴィッド・クローネンバーグ 脚本
レイフ・ファインズ (スパイダー)
ミランダ・リチャードソン (クレッグ夫人)
ガブリエル・バーン (ビル・クレッグ)
ブラッドリー・ホール (少年時代のスパイダー)
リン・レッドグレーヴ (ウィルキンソン夫人)
ジョン・ネヴィル (テレンス)
原題 SPIDER 上映時間 98分
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Date : 2008-06-11 (Wed)
Category : 映画 サスペンス