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ユートピアとは,こんな世界では? ヴィレッジ 2008 083
ヴィレッジ Review シャラマン監督には,【サイン】【レディ・イン・ザ・ウォーター】で泣かされたので,二度と観るまいと心に誓っていたのですが,新作ももうじきらしいし,以前にこれは,面白いと聞いていた【ヴィレッジ】にチャレンジしてみました!
冒頭から,雰囲気が良かったです。村にまつわる伝説,森の奥に潜む怪物に過敏に怯える村人,赤が危険とか迷信なのか真実なのかを簡単に見定められないサスペンスチックな展開に,なんとなくですが空気の良さが伝わって【ヴィレッジ】でのシャラマンワールドに安全性を確認できました。この映画を観るに当たって出来れば音量を高めにセットして頂くと臨場感が,増すように思えます。主人公アイヴィー(ブライス・ダラス・ハワード)が,盲目の設定なのでサウンドで恐怖を伝えるシーンが多いです!
正直,アイヴィーが,人間のオーラを色で判断できる能力があるにしても,全盲とは思えない動きや動作だったようにも思えました。感情の移り変わりは,はっきり伝わってきましたが。
俳優陣では,ルシアス(ホアキン・フェニックス)が,無口な好青年で役柄上は,地味なのですが,その分ノア(エイドリアン・プロディ)が,障害者役を巧く演じていたと思います。無垢であるが故の狂気なのか,狙ってやってるのかアイヴィーにも心が掴み取れず色も見えないようです。そのことが後々関係してこようとは,すっかり騙されました!
物語が,進む内に村には存在しない薬を手に入れようと擦り込みで恐怖を植え付けられた村人には過酷な旅にアイヴィーが向かうのですが,襲われるは,ドロドロに汚れるやらで散々でしたね。最初は復讐かに思われたのですが,彼女にそれは出来る人物像では無いようにも思えます。
シックスセンスを持ちながらも,盲目のアィヴィーだったから,外界の真相に気付かなかったものの,始めから安全と分かっているアィヴィーの父親を含めた長老陣が出向くのが,秘密保持の為にも自然だと思いますが, 愛の力には,小世界の構築者も屈したのでしょうか?
本当に秘密を死守したいのであれば,天動説のような空転絶後の偽り情報で造り上げた自らの息子や娘などに村の外には,何も存在しないと伝えれば良かったのではないかと思えますね。
すり込みとは,恐ろしいものです。それを打ち破るのは,奇人扱いでしょうし。
この村の今後が,気になります。
犯罪も,この一件を除きほぼ無いだろうし,
お金が,存在しないので貧富も無い世界。お金とは最高の発明にして最大の罪かと。
ある意味で理想郷になりえるモデルケースなのかも?
とても皮肉ですが。
私的評価Good STORY 深い森に囲まれたその村では、人々が家族のような絆で結ばれながら、幸福な暮らしを営んでいる。地上の楽園のような村には、決して破ってはならない三つの掟があった。森に入ってはならない、不吉な赤い色を封印せよ、警告の鐘に注意せよ-。誰が何のために掟を作ったのか、確かなことは誰一人知らないが、村人は森に棲むと噂される未知の生命体を恐れ、自分たちの世界の中だけで慎ましく生活していたのだった。そんなある日、ひとりの若者ルシアスが、村にはない医薬品を手に入れるために、禁断の森を抜ける許可を申し出る…。
CAST M・ナイト・シャマラン 監督・脚本
ブライス・ダラス・ハワード (アイヴィー・ウォーカー)
ホアキン・フェニックス (ルシアス・ハント)
エイドリアン・ブロディ (ノア・パーシー)
ウィリアム・ハート (エドワード・ウォーカー)
シガーニー・ウィーヴァー (アリス・ハント)
原題 THE VILLAGE 上映時間 108分
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Date : 2008-05-29 (Thu)
Category : 映画 サスペンス