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現実とも幻実とも? パンズ・ラビリンス 2008 056
パンズ・ラビリンス Review 予想外の展開の連続で奇抜なストーリーでした。もう少しオフェリアが,迷宮をさまよい歩き,出逢いと別れ悲喜こもごも探索する冒険記なのでは思ってたら全くの別物で,スペインの内乱終結後も未だに続くゲリラとの抗争真っ只中に母子と胎児込みで放り込まれ,残虐な継父・激変する環境の中で新生活に戸惑いながらも健気に振る舞う少女オフェリアの物語でした。
少女なら誰しも子供の頃に夢見そうな,シンデレラストーリーさながらに,混沌と殺伐とした現状から逃れさせてくれるのが,妖精であり迷宮の番人パンですが,こいつらが,およそファンタジー世界の住人とは思えないほど邪悪な面構えで,およそ信頼できないしオフェリアと同じ年代の子供達が見たならば泣き出してしまいそうですが,これも外見上に惑わされてはいけないといった試練の一種なのでしょうか?
それにしても,オフェリア自身の抑えきれない欲望の為にクリーチャーに頭から引きちぎられるように喰われる妖精には絶句。確かにダークファンタジーです( ̄□ ̄;)!!
そして,大尉の拷問癖も尋常じゃないですね。オフェリアの母親は,生活を安定させる為としても見る目が無いのでは?ムカつく傲慢な男でした。
鬱憤を晴らしてくれたメルセデスは,強い女性ですね。何故一突きで葬らなかったのかが分からないですが,口裂け男も珍しくて良し(´∀`)
最初は,妖精や番人パンを含め,全ては少女自身の現実逃避で幻想なのではないかと思っていましたが,使用人のメルセデスが,番人パンの噂を知っていたし,マンドラゴラを継父の大尉が確認,母親が触れている所を見ると,これは現実の物語なのだろうと思いなおしました。
もう一つの可能性としては,オフェリアが,とこしえの眠りに落ちる瞬間に走馬灯のごとく流れる,夢幻の世界なんて線もありそうでどちらにも,取れる構図ですがストレートで合って欲しいな。
蛙から救った大木に花が咲きましたしね。会話も含めて全て夢ならば手に終えませんが…
成長力著しい少女の創造力と想像力なら,あるいは???
私的評価marvelous STORY 1944年、内戦終決後のスペイン。父を亡くした少女オフェリアは、身重の母と共にゲリラが潜む山奥で暮らし始める。そこは母が再婚したフランス軍のビダル大尉の駐屯地だった。体調の思わしくない母を労りながらも、冷酷な義父にどうしても馴染めないでいた彼女の前に妖精が現れ、森の中の迷宮へと導く。そこではパン(牧神)が王女の帰還を待っていた。オフェリアは魔法の王国に戻るために3つの試練を与えられるのだった。
CAST ギレルモ・デル・トロ 監督・脚本
イバナ・バケロ (オフェリア)
セルジ・ロペス (ビダル大尉)
マリベル・ベルドゥ (メルセデス)
ダグ・ジョーンズ (パン/ペイルマン)
アリアドナ・ヒル (カルメン)
アレックス・アングロ (フェレイロ医師)
ロジェール・カサマジョール (ペドロ)
原題 EL LABERINTO DEL FAUNO 上映時間 119分
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