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日本一のちゃぶ台返し 自虐の詩 2008 048
自虐の詩 Review 【ケイゾク】の中谷美紀と【トリック】の阿部寛。監督は,もちろん堤幸彦と好みのコラボレーション。原作が日本一泣ける4コマ漫画なので,ギャグ基調も,絵に描いたような薄幸の幸江が極道上がりでごろつきのイサオの最強ちゃぶ台返しなどの仕打ちに貧乏ながらも耐えまくるのが,健気なんだけど楽しげにも見える。ちゃぶ台返しを音で判別して数を記録する隣室のオバチャンも味がある。実はもう一つ数を数えてるんですけどね,観てのお楽しみ。ラーメン屋の勘違いマスターは,幸江を追い求めても,アウトオブ眼中なのを早めに気付いた方がいいのに!金を貰った直後にしっかり数える幸江は,現金で笑える。
幸江の過去の追憶シーンが笑いを含みつつも,なんだか良い人生に見えてしまいます。幸江の学生時代の親友熊本さんの友情確認パワフルです。しかし一生物の友人とは,このぐらい味のあるエピソードがあってもいいと思うし信用度が増します。イサオと幸江の変わりようにも注目。外見上だけではなく立場までも。イサオなどマトリックスでストーカーですから,とてもヤクザには見えない。海辺での一時と小指の思い出には,決意を感じたのに,結局は,ちゃぶ台マスターに成り下がるとは,お粗末な顛末。ちゃぶ台返しで飯は食えないのに。どういった心境の変化だったんだろう。社会の荒波に逃げまくったんだろうか?ギャグ何だから,突っ込みは無用なんだけど気にはなります。
ラストは,失いかけて初めて気付くみたいな歌の歌詞になりそうな爽やかさ。早く気付けって感じですが,傷舐めあって絆は深まったか?エンドロール後の海辺での1コマに答えが見いだせるでしょう。それにしても,幸江も熊本さんも少女時代から,大人の女への変貌ぶりが豹変の域に達してるような。幸江など普通に美人だし!美人など皮一枚,さかのぼれば不細工と大差ないってことのメッセージ性なのか~ 外見小奇麗,心は真っ黒なんてのも問題ありますから~ 単に適役がいなかっただけなのでしょう。
【トリック】程バカバカしさが無いし【ケイゾク】程は謎めいてないので軽く観るのにオススメです。倦怠期の夫婦にはピッタリです!
私的評価very good STORY ひなびたアパートに住むイサオと幸江。イサオは無口な乱暴者で、仕事もせずに酒とギャンブルに明け暮れる。内縁の妻の幸江がラーメン屋で働き生計を立てていた。少しでも気に入らないものが並ぶとちゃぶ台をひっくり返すイサオだが、幸江は彼を心から愛していた。幸江は幼い頃、母が家出し、父が銀行強盗で捕まったという過去があり、自分は不幸の星の下に生まれたのだと思い込んでいた。しかし、幸江が妊娠している事が分かり…。
CAST 堤幸彦 監督
業田良家 原作
関えり香
里中静流 脚本
中谷美紀 (森田幸江)
阿部寛 (葉山イサオ)
遠藤憲一 (あさひ屋マスター)
カルーセル麻紀 (福本小春)
原題 上映時間 115分
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