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ジョニー・デップ×ジム・ジャームッシュ(感想・レビュー)デッドマン(2007年127発目)
デッドマン Review 全編モノクロの架空の世界の西部劇です。西部劇と言えばカウボーイが,酒場の外でならず者と早撃ちの決闘とか,そんな古めかしいイメージがありますが,ジム・ジャームッシュ監督が描く世界観は,もう少し独創的でした。
鉄工所の会計士に就職が決まり,意気は揚々しかし足下ふらふらで西部の都市マシーンにウィリアム・ブレイク(ジョニー・デップ)が,降り立つのですが、就職先の鉄工所に出向いたら,出迎えどころか,社長に銃を突き付けられ,社員達の嘲笑の中,鉄工所を這々の体で後にするのですが,ウィリアム・ブレイクは,偶然ながら社長には,きっちり落とし前を付けてくれます。
ざまぁみさらせ (゜∀゜) 降りかかる火の粉を払っただけなので,怨念の上等文句『この恨み、晴らさでおくべきか!!』みたいに力が入ったわけでは,無いのですが,社長は,ウィリアムとの契約を遂行して、鉄工所に雇い入れて定時まででも働かしておけば,娼婦のセスとウィリアムが,あのタイミングで遭遇し行きずりの男女の仲に陥ることもなければ,セスの元彼で社長の息子とベッドで鉢合わせ撃ち殺すイベントも発生しなかったのだから、巡り合わせは,怖いです。それにしても,ウィリアムの銃さばきが,あまりに速過ぎて相手の銃さばきが,遅く感じるわけでも無かろうが,早撃ち勝負は,この映画の世界では全てにおいてスローですね。
ぶっちゃけ火縄銃だったりして(; ̄▽ ̄) 九死に一生を得て,またも這々の体でセス宅を後にするウィリアムですが,証拠多数・目撃者多数では犯行はバレバレで社長が、賞金首に指名,自ら3人の賞金稼ぎコール,トゥイル,キッドを追っ手として放つのですが,チームワークもなければ,知略もなくコール以外の2人に至っては,個人技も薄くて,キッドは撃ち殺され,トゥイルなんて,丸ごとコールの胃袋に収まる見事なまでの引き立て役に徹し,ナイスなノータリン脇役でした。トゥイルの手羽肉にむしゃぶりつくコールの姿を観てると,美味そうとか思ったりして(゜∇゜ ;)エッ!?
そんなわけで,ウィリアムと勝手に同姓同名の大詩人と人違いした、はぐれインディアンのノーボディを引き連れ,すっかり強者そして,クールに善人悪人問わず銃弾を叩き込み障害を排除する,本物の賞金首に生まれ変わったウィリアムですが,彼の運命は,デッドマンとして既に決定されていたのか,遠目にノーボディとコールとの死闘の決着を目の当たりにしながら,死に装飾で川を流されるウィリアムの行く末は,死出の旅なのか,新たなる運命へと流されるのか?
なんだかシュールな映画でしたね。
私的評価Good STORY 会計士のウィリアム・ブレイク(ジョニー・デップ)は西部の町マシーンのディキンソン鉄工所に就職する予定だったが、到着すると職はなく、社長のディキンソン(ロバート・ミッチャム)にライフルで追い返される。ウィリアムは娼婦のセル(ミリ・アヴィタル)と出会う。二人が寝ているとセルの元恋人チャーリー(ガブリエル・バーン)が闖入、セルはウィリアムをかばって射殺される。ウィリアムは偶然手にした拳銃を発砲、まぐれ当たりでチャーリーを殺して逃亡する。気を失った彼は先住民の流れ者ノーボディ(ゲイリー・ファーマー)に助けられる。セルを撃ち抜いた弾は彼の胸にも達しており、心臓のそばに止まったまま摘出できない。
CAST ジム・ジャームッシュ 監督・脚本
ジョニー・デップ (ウイリアム・ブレイク)
ロバート・ミッチャム (ジョン・ディキンソン)
ミリー・アヴィタル (セル・ラッセル)
ゲイリー・ファーマー (ノーボディー)
ランス・ヘンリクセン (コール・ウィルソン)
マイケル・ウィンコット (トゥイル)
ユージン・バード (ジョニー・ザ・キッド)
ガブリエル・バーン (チャーリー・ディキンソン)
原題 DEAD MAN 上映時間 121分
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