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(感想・レビュー)アメリカン・ラプソディ(2007年47発目)
アメリカン・ラプソディ 自由への憧れ,心の成長と自分探しそんなテーマの映画です。
STORY 共産圏のハンガリーから"鉄のカーテン"を抜け出し、自由を求めアメリカに亡命したピーター(トニー・ゴールドウィン)とその妻マルジット(ナスターシャ・キンスキー)。しかし、亡命に掛かる費用はあまりにも高く、生き延びる為、すぐに迎えに来る事を約束して仕方なく生まれたばかりの娘スーザン(スカーレット・ヨハンソン)は一旦置き去りにされる。
CAST エヴァ・ガルドス 監督・脚本
ナスターシャ・キンスキー(マルジット)
スカーレット・ヨハンソン(ジョシー/スーザン)
ラファエラ・バンサギ(ジョシー幼年期)
トニー・ゴールドウィン(ピーター)
エミー・ロッサム(シェイラ)
Review スカーレット・ヨハンソン主演『アメリカンラプソディ』を観た!この映画は,日本では,未公開で前々から狙っては,いたのですが一本しかないし巡り合わせが悪いのか、いつも貸し出し中で空振りばかりでしたが,今回は運が良かった!この映画は,エヴァ・ガルドス監督の自伝なんだそうです。それが分かるのは,エンディングなのですが,レビューでは,すかさず書いておきます。
ハンガリーも昔は,共産圏だったんですよね。しかも暴君によって支配。そんな政権に逆らうことは即,死を意味する。こんなことは,ぬるま湯に浸かりすぎてる僕には,考えられないです。そんな圧政から抜け出すには,亡命するしかないのかな?当然、自由を得る代償は,高いです。万が一、国境を超えるまでに秘密警察に捕まったら重罪は,確実ですし抜け出したとしても残された家族や親類が辛い日々を送るのが目に見えてるので踏ん切りをつけるのは,勇気と覚悟が必要だと思います。北朝鮮からの脱北者も自分達の未来を好転させる為に戦っているのだと思います。生まれや育ちは,自分では選べませんからね。そのあたりの事情とか自由への憧れなどが、この『アメリカン・ラプソディ』では,うまく描かれていたと思います。
そして,おそらくは生まれて間もないと思われるジョシーは,道中泣いたりして発見されるのを防ぐ為に両親は,泣く泣く親友と祖母に別路線での合流を信じて託すのですが,夢かなわず,離れ離れになってしまいます。ここら辺の描写ちょっぴり泣けます。
それでも、里親に我が子同然に育てられた無邪気で幼いジョシーがかわいらしいです。いつかは,離れることを感じながらジョシーに愛を注ぐ里親が素晴らしいです。無償の愛なんて誰でもできるものでは,ないですから。幼少時代で気になったシーンに、里親と鶏をしめるシーンがあるのですが、こんな小さい子供にも鶏をしめる瞬間を見せるなんて国民性の違いを感じます。生命の大事さや感謝を学ばせるのがうまいですね。
両親の努力によりアメリカに渡ったジョシーが、父親とある約束をしたブランコでフェードアウトするようにスカーレット・ヨハンソンとバトンタッチするのですが,幼少時代の無邪気さは,どこへやら煙草なんかもスパスパで遊びも派手そうないつものスカーレット・ヨハンソンでずっこけた。すっかりアメリカに染まってます。一家で煙草吸ってるし煙草=アメリカみたいな構図があるのだろうか?この辺りの成長ぶり思春期で反抗期が重なったとはいえ、あまりにイメージが違い過ぎるんじゃないかと思って観てましたが、それでもこれは,監督自身の真実の物語だからと言われれば納得出来るでしょう。監督はそのように育ったんですよ。
ラストは,成長したジョシーが自分探しの旅に生まれ故郷のハンガリーを訪れ,里親との再会や祖母から聞かされた母の辛い過去を知って大人になる過程が、巧く描かれていました。自分も含めて自分が何をすべきか悩んでる人は,休息を取って自分探しに出るのもいいかも知れませんね。僕の場合は,映画を通じて擬似的に体感することで一応の満足感を得ています。日本では,未公開ながら、なかなかの作品だと思います。
★見所・疑問点★ 共産圏からの脱出なんて重いテーマになりがちですが,ジョシー幼少期を演じたラファエロ・バンサギの愛らしさが清涼剤になって良かったです。母親役のナスターシャ・キンスキーも娘を想う母親を思いいれたっぷりに演じていたように思えました。スカーレット・ヨハンソンもヒューマン系の作品の方があってる感じでしたね。他にハンガリーの街並みがとても綺麗でした。
祖母が,自ら赤ん坊のジョシーを連れて逃げても良かったのではと思いましたが、これはノンフィクションなので,これが現実なのでしょう。
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Date : 2007-04-18 (Wed)
Category : 映画 ドラマ